ホルモンでお食い初め

広島在住、30代男性会社員のお食い初め(初体験)記録

そして炎は消えた

広島のとある町。原爆ドームからもほど近いその地に、いかにも古くからある、絵に描いたような町中華があった。暖簾には「花仙」(かせん)の文字。その店は薄暗いガード下にあり、店内の様子は外からはわからない。人が中に入る様子を見たこともない。 私に…

究極のパワースポット、「広島市中央卸売市場」を見学する

「市場」こそ究極のパワースポットだ。特に「日の出」の時間帯ならもう無敵である。最高密度の青い夜空を徐々に照らす一筋の光。そして、市場に響く威勢の良い声、フォークリフトが駆け抜ける音、水揚げされた魚が箱の中を跳ねる躍動感は生気に満ち満ちている…

なぜ『写ルンです』があると酒が美味くなるのか

学生時代の同級生3人と久しぶりに会うことになった…そう聞くと楽しげだが、少し落ち着いて欲しい。おじさん3人が集まって楽しい事などあろうか。いやあるわけが無い。無策のまま町を歩いてただ疲れ、気楽な楽しさを求めてすぐ居酒屋に入るトリプルおじさんの…

虎と牛と島津と太鼓。薩摩が誇る田園パレード「市来の七夕踊」2019

(2022年7月29日追記)2022年8月7日(日)、3年ぶりに開催!作り物の踊りは無しも、今回をもって祭りは休止。もちろん行く!熱中症に気を付けましょう!(市来の七夕踊公式ホームページ) (2021年7月12日追記)コロナの影響で2021年も開催中止決定。しかし…

「日本ベタコンテスト 2019」に出品する

300円で売られるベタがいれば、1万円を超える金額で取引されるベタもいる。高額な彼らは、生まれながらに遺伝的な評価がある個体の内、スタイルが良く、かつ健康で、かつ模様や色の美しさを兼ね備えた選ばれし個体だ。ただし、ベタの場合美しさを磨く努力は…

津和野、弥栄神社の「鷺舞」を見る(2019年)

威嚇か求愛か。赤い袴式もんぺを履き、白い羽を大きく広げた鷺の鳥人。その模型を大阪の民族学博物館で初めて見た時は気分が上がった。「鷺舞」と呼ばれる伝統舞踊で、元々は疫病除け祈願に始まったものらしい。全国数ヶ所で見られるが、展示されていたのは…

パーントゥ 2019 日程予想

島尻のパーントゥ・プナハ。汚されたくなくば、去れ。 最高の夜とは何か。答えはパーントゥに捕獲される夜だ。と言うことで、やってきました恒例のパーントゥ日程予想です。2018年11月にユネスコ無形文化遺産に登録されからは初の来訪となる今回。例年以上に…

釜ヶ崎を歩く 2019年夏 (センター周辺、酩酊じいさん、泥棒市、ホルモン中ちゃん)

1年で最も幸せを感じた瞬間はいつか。2018年は8月15日、釜ヶ崎だった。釜ヶ崎夏祭りで見たエイサーの、解放感と幸せに満たされた30分を今でも思い出す。2019年春、釜ヶ崎に大きな変化があった。1970年に建てられた釜ヶ崎の本丸、あいりん総合センターの閉鎖…

「三次もののけミュージアム」と花街に見た幻想

広島県は三次市にある「三次もののけミュージアム」に行ってきた。妖怪研究家である湯本豪一さんの、5,000点に及ぶコレクションが寄贈された本館。そもそもなぜ三次で妖怪なのか疑問だったが、『稲生物怪録』と言う、江戸時代の三次が舞台となった妖怪物語が…

ベタの繁殖と稚魚成長の記録(動画あり)

「バイエルンの靴打ち踊り」と聞いてピンと来る方がいたら、あなたは余程の熱帯魚好きだろう。私がベタを飼い始めるきっかけになった本『ソロモンの指環―動物行動学入門』によると、アルプス地方の熱帯魚愛好者たちは、ベタの繁殖の様子を「バイエルンの靴打…

炭鉱「池島」で見た、猫と景色と炭鉱ツアー(2019年春)

2019年4月、長崎県は五島灘に浮かぶ炭鉱の島「池島」に行ってきた。建物の風化や、島民との会話の記録は前の記事で書いたが、まだまだ足りない。他にも、色々な池島を楽しませてもらったのだ。雑多な記録になるが、それらをここで紹介したい。 人に慣れてい…

炭鉱「池島」で見た、風化の様子と暮らしの今(2019年春)

2019年4月、長崎県は五島灘に浮かぶ炭鉱の島「池島」に行ってきた。1959年~2001年まで採掘された、九州では最後の炭鉱。人口から見た最盛期は1970年で約7,700人が暮らしたが、2001年の閉山時には2,700人、2003年は600人、2019年現在は130人まで減っている。…

2020年春に向けて言いたい、私が好きな若尾文子作品ベスト5

吉報が届いた。2020年春、若尾文子映画祭開催。久しぶりにニュースに流れる若尾文子情報に、仕事どころではなかった。しかも自分にとっては、若尾文子を好きになったきっかけでもある「若尾文子映画祭」である。今から約3年前に開催された、第一回目の「若尾…

道は険しいが心は休まる、広島県呉市の「源宗坊寺」

山中にある静かなその寺は、水害による土砂崩れの影響で、こちらが辛い気持ちになるほど敷地内のあちこちが荒れていた。ただ、木々の隙間を縫って降りそそぐ光は美しく、味のある表情の仏像たちが見守ってくれているようだった。心休まる寺だった。広島県呉…

改良ベタの種類と、色や模様ごとの呼称を理解する

きっかけは「アルマゲドン」だった。どこかのネットで見た、「アルマゲドンのベタ」という文字列に時が止まった。何なんだそれは。ブルース・ウィリスが検索画面に溢れるばかりで的を得ない。改めて思うと、ベタに関する呼称は恐らく定義がされておらず、自…

ここにしかない饅頭と博物館。カブトガニの町「笠岡」を歩く。

浜辺で産卵するカブトガニを見たことがある。小学生の時、どこの海岸だったか記憶にないが、母親の同僚の通称「カブトガニのお兄ちゃん」に連れて行ってもらったのだ。初めて見るカブトガニは、いかついフォルムの動くフリスビー、にしか思わなかった。あれ…

広島・太田川でガサガサ入門

Youtubeを見ていて、ガサガサなる遊びの存在を初めてを知った。川の中の草などをガサガサやって、魚をタモ網に追い込む遊びだが、自分で捕まえた魚を観賞魚にできるとか最高かよ、すぐやりたい。ということで、タモ網、長靴、バケツを即買いし、人生初のガサ…

大相撲安芸場所(2018年秋巡業)を見る

「背中に毛が生えている人は優しい」。相撲中継のゲストで来ていた、さいとうたかお先生が高安を見てそう呟いた。その基準は私にはわからないが、優しい目つきの力士と触れ合うならば、本場所でなく地方巡業に行くべきだ。本場所にはない、リラックスムードが…

サラダチキン必勝法!アタリチキン研究の成果とその結末

サラダチキンにはアタリとハズレの2種類がある。その事実に気付いている人はどれだけいるだろうか。そして残念なことに、普段皆さんが口にしているほぼ全てはハズレチキンだ。故に、アタリチキンの存在を知らぬまま、やれタンパク質が手軽に摂れるとか、ダイ…

パーントゥ捕獲作戦 2018(予選敗退)

「いらすとや」さんのイラストを組み合わせ出来たパーントゥ 2018年のパーントゥは10月8日(月・祝)、9日(火)となった。これを書いている時点(2018年10月7日)で明日からの開催となるが、私の今年のパーントゥは既に終わってしまった。捕獲作戦失敗であ…

パーントゥ捕獲作戦 2018(最終予選)

(続報:2018年10月8日公開)パーントゥ捕獲作戦 2018(予選敗退) (前回の記事)パーントゥ捕獲作戦 2018(予選) 10月。いよいよパーントゥが来る。7月から開始したパーントゥ捕獲(される)のための予選は突破し…といきたい所だが、闘いはまだ終わってい…

公文書館で古い写真を見る

「ここは昔、大きなキャバレーやったけぇ」。解体工事が進む近所の商店街を撮っていると、そんな風に声をかけてきたおじさんに会った。他にも、この町の知らない昔を教えてもらい嬉々として聞いていたものの。その景色が今ひとつ想像できないのだ。全部おじさ…

釜ヶ崎を歩く 2018年夏 (釜歩きツアー、釜ヶ崎夏祭り)

大阪は西成区にある日雇い労働者の町、通称「釜ヶ崎」。そこで毎年お盆の時期に行われる「釜歩きツアー」と「釜ヶ崎夏祭り」に参加してきた。2018年8月15日、朝9時から12時間以上釜ヶ崎を歩いた中で、見たもの、感じたものを記録する。 2018年8月15日11時過…

沖縄の一角で昭和を歩く(農連市場、首里劇場)

初めて沖縄を歩いた時の喜びを覚えている。コンクリートやブロックで造られた住宅、島んちゅの顔立ち(彫りの深さ)、聞こえてくる方言、自販機の中の見慣れない商品などなど、次々と目に入る沖縄らしさ。固有の文化、暮らしを感じ、歩くだけで楽しかった。…

デジカメ海に没す。SDカードは生きているのか?

ただ気分が悪かったのだ。船酔いのためほんの1分前には船上で3度連続で吐き、ようやく揺れのない陸地に行けると、船から瀬に大ジャンプ!したその時だった。反動でカメラがリュックから飛び出し、そのまま海の中にダイブする謎トリックが決まる。が、その時…

パーントゥ捕獲作戦 2018(予選)

Please say want me! (続報:2018年9月29日公開)パーントゥ捕獲作戦 2018(最終予選) 最高の夜とは何か。答えはパーントゥに捕獲される夜だ。今年こそ、今年こそは、神々の泥にまみれて幸せを掴みたい。その周りで笑う泥顔の人々を見たいし、祭りが終わっ…

らっきょうを漬ける 2018(塩、甘酢)

らっきょうを漬ける時が今年も来た。「幸せはここじゃ」、スーパーの店頭に並び始めた土付きらっきょうもそう言っている。確かに、らっきょうがある生活は幸せだ。昨年は2kgのらっきょうを塩で漬け、3ヶ月間の幸せを得た。今年も2kgを、ただし1kgずつ塩と甘…

4年に1度の「塩原の大山供養田植」を見る(動画あり)

4年に1度しか開催されない祭典が広島にある。国の重要無形民俗文化財にも指定されている「塩原の大山供養田植」だ。「供養」と「田植え」。ならば、たいまつ片手に裸の男衆が暗闇を走り回るような祭典ではなかろうな…と直前まで行くか迷ったが、背中を押した…

裁判傍聴2(福岡地裁/窃盗)

窃盗罪。その裁判傍聴のため福岡地裁へ行ってきた。前日は、同じく傍聴のため広島地裁を訪れたが、まさかの裁判無し。2日連続で裁判所まで行ってただ帰るだけの散歩は避けたい、てことで福岡地裁に裁判の有無を確認(電話:092-781-3141)したところ、広報の…

表札の文字を塗りなおす。その方法と注意点。

「表札の文字(の塗装)が剥げようとよ、どげんかしちゃらん?」と親から相談を受けた。(30年近く前にやっていたミニ四駆の塗装の感覚で)楽勝よ、と即答したものの、冷静に考えると石(表札)にはどんな塗料が良いのかわからない。失敗したら親不孝、と自分…