三原神明市(だるま市)に行ってきた
2018年2月10日(土)、広島県三原市の神明市(だるま市)に行ってきた。あいにくの雨だったものの、約500もの露店が立ち並ぶ三原駅周辺は多くの人で賑わっていた。室町時代末期に全国に広がった神明市(伊勢神宮を祀る祭り)が起源で、特徴であるハチマキ姿の三原だるまは江戸時代末期から販売されるようになったそう。
目が入っている方が三原だるまのスタンダード。こっち見んな。
今回、目当ては3つあった。
1つ目は三原だるま行列。地元の小学生が自分たちで作った張り子製のだるま着ぐるみをまとって町を歩くのだが、これがもう、写真を見る限り間違いなく可愛い。是非とも生で見たいと意気込んでいたが、神明市初日、つまり平日金曜日に実施されるというわけで断念。悔しいので写真だけでも貼る。
「復活!三原だるま実行委員会」さんのFacebookページより引用
2つ目は極楽寺の達磨記念堂。全国から集めた7,000点の達磨コレクションが展示されている日本でも珍しい場所。作っている場所や人の数だけ様々な表情がある達磨なので、それを楽しみたいと思っていたのだが、期間中はまさかの開館せず。達磨の状態を守るために常時公開はしていないそうで。残念だが仕方ない。価値のあるものだし、観光客ではなく達磨ファーストで今後も守っていっていただきたい。いつか必ず見に行く。
3つ目は三原だるま工房。三原だるまを守り作っている場所で、ぜひ制作工程を見たいと思っていたが、さすがにこの日は作っておらず、露店での販売にあたると言うことだった。三原だるま工房は駅の北と南に1箇所ずつ露店を出していたためどちらも回り、選び抜いた達磨を持ち帰る。普段は作り手の販売員の方が「これは○○さんの(描いた)だるまじゃね。」と言っていたのが印象的だった(作り手は5名程度いらっしゃるそう)。
三原だるまと特産物のタコの張り子。中には小石が入っておりカラカラと音がする。
楽しみにしていた3つには縁が無かったが、思わぬところで良い出会いがあった。出店していた骨董屋にタコツボが置いてあったのだ。実際に三原のタコ漁で使われていたものらしく、ツボの表面には貝が付着している。水簸などしないんだろう、土には小石が混ざり、そのまま焼かれたことで黒い凹凸の景色となって浮かんでいる。力強い。即買い、これは嬉しかった。
購入したタコツボ。高さ30cmほど。素地が厚く、ずっしりと重い。
骨董の露店も2店ほどあった。左下にタコツボが並ぶ。
タコツボを売っていたおっちゃん。広島の蚤の市事情を聴くも、小さい規模のものがぽつぽつとあるだけで、あまり告知などもされないそう。
雨に濡れた靴を乾かすおっちゃん。
歴戦の戦士たち。前衛、後衛のチームワークがヤバい。こういう本気の露店に惹かれる。味は普通。だけど最高に美味しい。
気持ちはわかるが、「本当の鬼」まで言わなくていい、あなたは優しい人です。
だるま市ではないが、三原駅近くの繁華街が趣があって何となく良さそうだった。新しいとか賑わっている、ということでなく、哀愁や懐かしさを感じる看板や建物残っているのだ。夜の三原を歩くのも面白いかもしれない。