「日本ベタコンテスト 2019」に出品する
300円で売られるベタがいれば、1万円を超える金額で取引されるベタもいる。高額な彼らは、生まれながらに遺伝的な評価がある個体の内、スタイルが良く、かつ健康で、かつ模様や色の美しさを兼ね備えた選ばれし個体だ。ただし、ベタの場合美しさを磨く努力はベタ本人ではなく飼い主がしなければならない。だから、スーパーモデルなベタを見ると、名もなき裏方の過ごした時を思う。そんな光と影を味わいに、国内では恐らく唯一の品評会「日本ベタコンテスト 2019」に行ってきた。
百貨店の美術画廊に並んでそうな個体。美しい。ハーフムーン・キャンディ
ベタコンテストは、ベタの形状(ハーフムーンやプラカットなど)ごとに部門分けし、さらにそこから色などでクラスに分けられ、計6部門28クラスが設定されている。表彰数も多く、各クラス1~3位、各クラス優勝魚の中から部門優勝魚、各部門優勝魚の中から総合優勝、さらには協賛賞が選ばれる。
せっかく行くならと、うちのベタもプラカット部門のパターン・クラスに出品。出品料は、会場への持ち込みなら1,000円/匹。7/13(土)、100均のクーラーボックスに袋詰めしたベタを入れて、会場の大阪国際交流センターへ。この日は搬入日で、昼12時頃着くとまだまだ会場は準備真っただ中。受付でいただいたプラケースに持ち込んだベタを放し(飼育水も別に用意されていた)、展示台に置いて終了。
広島から会場の大阪まで、移動にはダイソーのクーラーボックス(300円)が役に立った。
会場は大阪国際交流センター。すぐ隣には「ベタショップ フォーチュン」がある
翌7/14(日)、「日本ベタコンテスト 2019」一般公開日。開場時間の10時には、すでに多くの人で賑わっていた。出品魚の入ったプラケースには「クラス1位」などのシールが貼られており、前日の時点でクラスの審査は終わったようだった。うちのベタを見ると何もシールは貼られていなかったが、元気に泳いでいて何より。しかし、入賞魚はもちろん、どのベタも元気で美しく、飼い主の愛情がプラケースから溢れていた。
入口の様子
ラックには、部門、クラスごとに分けられたプラケースがズラッと並ぶ。過去最高の273点の出品があったそう。
2019年1月に生まれたベタを出品した。写真を撮ってくれている方もいて、嬉しくてその様子の写真を撮った。
11時からの公開審査は観客向けのものではなかったため、個人的には会場に来る必要は無かった。次回参加する時は、昼過ぎまでは大阪観光し、表彰式が始まる1時間前くらいに会場入りしようと思う。表彰式も1時間以上あったため、自分の出品したクラスの表彰時以外は周辺をうろうろした(会場近くの喫茶店「蕾珈琲」と、ラーメン「らぁめん こらぼるた」はまた行きたい)。
水槽の中に動く水墨画がいると思った。綺麗。
絵に描いたような、整ったバタフライ。ハーフムーン部門 ― パターン・クラス優勝魚
ハーフムーン部門 総合優勝魚。「育てられた」ではなく「仕上げられた」の方が正しいように思う。スーパーモデルだ。
個人的に一番好きだった個体。顔の部分の仮面をかぶったような模様が好き。プラカット・マーブル
審査の様子。インドネシアなどから来られたIBC(国際ベタ連盟)審査員たちが、真剣な表情で何かを言い合っている。
表彰式の様子。各クラス優勝~3位+各部門優勝+総合優勝+協賛賞の表彰があり、長丁場になる。自分も協賛賞をいただけた。
16時半に一般公開は終了。発送ではなく自分で持ち帰る出品者は、自身でベタの袋詰めをし、終わり次第各自解散。ベタ好きが集まるイベントは少ないので、このベタコンテストは今後もずっと続いて欲しい。来年2020年は6月6、7日(一般公開は6/7?)実施だそうです。
撤収の様子。皆さん慣れていて、袋詰めのスピードが速い。
会場の一角にあったベタのオークションコーナー。こちらも記念に出品していたら、開場後すぐに売れていた。
コンテスト終了後、オークションに出していたベタが3,000円になって帰ってきた。新しい家でも元気に過ごして欲しい。